異なるものが融和する〜私にもどる旅19
午後はタラから更に北へ向かい
聖地モナスターボイスに着きました。
ここで有名なのはハイクロス。
十字架に円環がついているのが特徴です。
これはケルト人がもともと
太陽信仰だったからだそうです。
大きな石に聖書のレリーフが刻まれています。
この頃の教会には布教だけでなく
教育の目的もあったようで
文字が読めない人たちのために
聖書の物語を表現してあります。
それにしても十字架に太陽や輪廻を意味する
円環をくっつけちゃうなんて大胆ですよね。
新しいものを受け入れるけれど
自分たちの伝統や誇りは捨てないという
ケルトの人々の逞しさにつくづく感心します。
と、ここまで書いてこの本を読んだら
その理由が書いてありました。
「聖パトリックは、ローマ化されたケルトの地主の息子として、ウェールズ中部に生まれ、16歳のとき誘拐されアイルランドに奴隷として売られました。アントリムのスレミッシユで六年のあいだ、草を刈り牛を追って農民と暮らしているときに、貧しい人々の心の支えとなっていた土着信仰を知り、ドゥルイドの教義の根深さを身をもって経験したのでした。けっきょくは奴隷生活に耐えられず、故郷のダンバートンに逃れ、修行ののち、再びキリスト教布教にアイルランドに来るわけですが、この時の体験が、古い神話や伝説の世界と新しい聖者の世界の境界を、ゆるやかにしたようです。」
ケルト十字ができた背景には
聖パトリックの存在があったんですね。
まさか誘拐された体験が異なる信仰の融和に
つながるとは。
その方が布教しやすかったんでしょうか。
偶然にも今日3/17は聖パトリックの命日、
セントパトリックデイ。
日本ではまだメジャーじゃないけれど
今や世界中の人がパレードやイベントを
開催して祝います。
去年は楽しみにしていた代々木公園の
イベントがコロナで中止になり残念でした。
今年のイベントの記事を見つけました。
全国各地で今日以降もやっているようですよ。
ご興味ある方はどうぞ。
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/17681
その後、北アイルランドに入りました。
アーマーは聖パトリックが教会を開いた宗教都市。
同じアイルランド島でもここはイギリスです。
丘の上に見えるのはプロテスタントの
聖パトリック大聖堂
もともとパトリックが建てた場所にあります。
こちらはプロテスタントの聖パトリック大聖堂。
内装にもケルトっぽさを感じます。
やっぱりお花がきれいです。
この後ベルファストに移動。
アイルランドにはパブ文化があります。
家飲みはせず夕飯後にパブに集まって
歓談するそうです。
本場のギネスビールはあまり飲まない私でも
美味しかったです。