きれいな絵なんかなかった時代をふりかえった本
私が大好きな絵本
「アリスンの百日草」
アルファベットのAからZまでの
鮮やかな色のお花たちに
力強い生命力を感じます。
大人になった娘たちに
「どの絵本が記憶に残ってる?」と聞くと
二人ともこの本だと言うんです。
親子だから好みが似てるのかもしれません。
絵本は引越しでほとんど手放したので
ネットで中古のを手に入れました。
昨年はコロナの不安が募るなか
この表紙をイメージしながら作るお花に
私自身がとても癒されました。
お花の天使と一緒に知人のお家に
飛んでいきました。
先日図書館でこの絵本の作者
アニタ・ローベルさんの自伝を
見つけました。
ユダヤ人として生まれた彼女の
5歳から17歳までの記録です。
2歳下の弟と逃亡の日々を過ごし
ついに捕らえられて収容所に入り
その後奇跡的に助かりました。
きれいな絵なんかなかった頃に遡り
当時の感性で記述した内容は衝撃的で
読みはじめたら止まらなくなりました。
たとえふりかえりたくない過去でも
きれいな絵なんかなかった体験が
きれいな絵を描く体験につながるのだから
人生は面白いなぁと思います。
私も表現ができなかった時代があるから
今表現したくてたまらないのです。
きっと両方を体験して初めてバランスが
取れていくのでしょうね。