私の旅に夫がついてきた話
まだコロナは落ち着かないけれど、誕生日が近くなるにつれ、久しぶりに一人の旅に出たくなりました。 この一年よくがんばったもんね。 夫のことは娘にお願いしよう。
それで海と河津桜と雛人形を楽しみに、バタバタと伊豆行きの計画をたて始めたのです。
そんな私を横目で見ていた夫からまさかの一言が。
「連れてって」
えー! いつもは外出嫌うのに〜。 一緒だと思うように動けないでしょ。 荷物は多くなるし、行く場所も限られるし、あまり安宿には泊まれないし、写真もなかなか撮れないし、そもそも今は人混みが怖いから外出しないのでは?
そんな言葉を全て飲み込んで私の口から出た言葉は、「わかった。じゃあ快気祝と誕生祝の旅にしよう」でした。
そんなこんなで誕生日の一泊一人旅の予定は、夫つきの二泊旅に変更に。
初めはちょっとがっかりしたけれど、この時期に旅に出れるってことだけでも有難いことだし、家に閉じこもりがちな夫が外に出るのを楽しみにしてるってことに、今までとは違う変化を感じていい予感がしました。
もともと旅好きな私達。
この一年は思いもかけず夫を介護する生活となったけど、また一緒に旅に行く機会が増えるなら、こんなに嬉しいことはないです。一人旅なんていつでも行けるから。
そして久しぶりの旅に出て、夫は思っていた以上に元気に動いてくれて、本当に楽しい旅になりました。
河津桜は咲き始めたところ、この週末はかなり開くはず
お花は5分咲きくらいで平日だったから、電車も空いていたし遊歩道も思ったよりゆったり歩けました。これから人出が増えそうです。
久々に自然の中を歩いて気持ちいい
河津を出てプチホテル稲取リゾートへ。 駅まで迎えに来ていただきました。
金目鯛のカルパッチョ、美味しかった〜。
フレンチフルコースつきの一泊ほぼ10,000円はうれしい
宿から見える海
近くの素盞嗚(すさのお)神社に飾られた雛人形
後ろ姿だけっていうのもいいでしょう
本当は下までおりて写真を撮りたかったけど、夫には負担なので断念して、近くのバス停からアニマルキングダムに向かいました。
園内をゆっくりとウォーキングサファリ。 人の方が少なくてこちらが見られている感じ。 当たり前だけど触れ合いコーナーが自粛中で残念。
ここにも稲取名物の吊るし雛
キングダムから熱川までタクシー、その後電車で伊東まで。 駅から送迎バスで宿の青山やまとに着きました。
とても清潔感があって、スタッフ教育が行き届いた宿。ぜひまた行きたいです。
スパークリングワインとお赤飯は宿からのプレゼント
事前に祝旅だと知らせていたら、お部屋の座卓をテーブルに変えて準備していただき、サプライズギフトもいろいろ。
朝からご馳走
眺めのいいお部屋
遊覧船を申し込んだら、港から宿まで迎えにきてくれました。
チェックアウト後はイルカ号に乗って遊覧
船の中から見えるスズメダイの群れ
大室山
海はいいなぁ。
あー、楽しかった。
やっぱり祝い旅は二人の方がいいですね。
直前に思いつきで決めた旅だけど、直感でじゃらんで選んだ宿はお料理もお風呂も接客もお値段以上の大当たりで、移動も宿や施設のサポートでスムーズにいきました。
あまり心配し過ぎずに出かけたのがよかったかも。
ドングリマークのホットケーキ
毎週土曜日は娘と体を動かす日。
人出が増える前にと
2つ隣の駅の経堂までサイクリングして
9時オープンの駅近ホットケーキ屋さんに
入ったら。。。
窓辺に絵本がいっぱい!
迷わず絵本の前にすわり
モーニングを注文しました。
お店の名前は「つるばみ舎」
「つるばみってドングリのことみたいよ」
と娘が教えてくれました。
そういえばこのマークはドングリ。
まるで絵本の世界。
ホットケーキはおいしかったし
絵本もじっくり見れたし朝から大満足。
駅前の図書館で予約していた絵本を
受け取って帰りました。
玄関先では苦瓜とウンベラータが
迎えてくれました。
苦瓜は食べたものの種が3つ芽を出しました。
花芽もついたので収穫が楽しみです。
リビングで成長が止まったままだった
ウンベラータを思い切って外に出したら
次々と新しい葉が出てきました。
暑さが刺激になったのかな?
生き返ってよかった〜!
こんな小さなことがうれしい毎日です。
世田谷文学館、安西水丸展に行きました
家でオリンピックを観戦する日々です。
まだしばらくはTVづけです。
ところで最近体がなまってきたので
先々週、娘とサイクリングしたついでに
たまたま通りかかった初めての施設。
何をやっているのか?
安西水丸って誰なのか?
私はぜんぜん知らなかったんですが。。
これがすご〜く良かったんですよね。
安西水丸さん(1942〜2014年)は
イラストレーターで、作家、エッセイスト、
絵本作家と幅ひろく活動した方です。
展示内容はとても充実していました。
一緒に行った娘が「かわいい!」を連発。
「こんな昔の人なのに今どきっぽい作品だね〜」
と感動しておりました。
へぇ〜、若者はこれをかわいいというのかー。
かわいいというよりシンプルな印象が
強かった私には娘の反応がとても新鮮でした。
イラストは村上春樹さんの本のカバーなど
どこかで目にしたことがあるもの。
絵本作りのヒントもいっぱい。
無垢であること、シンプルであること。
うーん、簡単ではないぞー。。。
展覧会ではほとんど買い物をしないけど
「りんごりんごりんごりんごりんごりんご」
を買って帰りました。
リズミカルなことばと切り絵ふうの
シンプルなイラスト絵本。
娘はマグカップ、夫にはTシャツを。
オリンピックのイラストに見えなくもない
グッズもいろいろあって楽しいです。
中のカフェも穴場らしいけど
食後だったので今回は断念。
また次の機会に寄ろうと思います。
9/20までの開催だそうです。
密を避けてお出かけください。
懐かしの地へワクチン接種に行きました
一昨日、無事に1回目のワクチン接種が
終わりました。
早い時期で空いていた会場は奧沢。
同じ区でもわが家からは距離があります。
でも数年前までよく通った懐かしい地なので
ここで受けることにしました。
当日はせっかく行くので
少し早い時間に自由が丘で降りて
通りを散策しながら奥沢へ。
時間まで余裕があるので奧沢神社で参拝。
途中お気に入りのお店が無くなっていたり
昔よく通った場所にはひと気が無くて
ちょっとだけ寂しい気持ちになったけど
街の空気も神社の樹々も昔のままでした。
ワクチン接種後は二子玉川で下車して
マーガレットハウエルのカフェで
ご褒美休憩(なんのご褒美やら)
帰りはバスで外の景色を見ながら
のんびり帰りました。
空がとてもきれいでした。
もう梅雨明けです。
翌朝、注射のあとがほんのちょっと
痛むくらいで熱もだるさもなく終わりました。
何事もなくてよかったです。
2回目まで、また体に予告して
準備してもらいます。
七夕の箱根旅でシャキッとする
七夕の日に、夫を連れて箱根に行きました。
ほぼ1年ぶりです。
昨年も今年も、幸運なことに
緊急事態宣言下の合間でした。
わが家から駅まで約6分歩くと
小田急線に乗れるので
途中でロマンスカーに乗り換えれば
箱根まではすぐです。
箱根湯本から宮ノ下まで電車で
あとは宿の人が駅まで迎えに来てくれます。
とはいってもリハビリ中の身。
駅の構内でもけっこう歩くから
あまり無理はできません。
夫は前日に「大丈夫かなぁ」と
不安そうでした。
でもいざ旅が始まったら、
急に頭がしっかりしだして
足もちゃんと動いてる!
切符の手配も自分でやったし
なぜか私のまで持っている、笑
旅に出ると体が活性化するのは
わかっていたんですが
気持ちもすっかり元にもどったようで
とてもホッとしました。
??マークの日が長かったから。
でもさすがに筋力が前ほどなくて
重たいものを持つと転びやすいので
私が荷物持ちです。
なので今回はあまり写真を撮っていません。
心配されたお天気も
初日は晴れ間が出るほどで、
翌日も小雨程度ですみました。
今回は夫の退職祝い旅。
お部屋も広く露天風呂つきのお部屋に
泊まりました。
宿で短冊に願い事を書きました
いつもはリクライニングベッドだけど
(まだ仰向けとうつ伏せが辛いので)
普通のお布団で熟睡できたみたいで
「あれ?腰が痛くないような気がする」
って。
前から
「温泉に入ったら良くなりそうな気がする」
って言ってたけど本当にそうでした。
「トレイルランニング」と芝生の上のシャンパングラス - そよ吹く風になる ♪
本当はもっと早く連れて来たかったけど
コロナで動けなかったし
今ほど歩けなかったから
ワクチン接種も終わった今の
タイミングだったんですね。
箱根の空気も合ってるのかもしれません。
毎日温泉に入れるといいんだけど。。。
行って帰るだけの旅のつもりが
「ポーラ美術館に行こう」と言い出して
結局美術館にも寄って帰りました。
帰宅後も調子良さそうです。
長持ちしてくれることを祈ります。
やっぱり旅はいいなぁ。
行けてよかったなぁ。
また次の旅を計画しながら
リハビリとお散歩に励みます。
「トレイルランニング」と芝生の上のシャンパングラス
昨年に引き続き静かな連休です。
前回書けなかった夫の面白い話について
書いてみます。
夫がこんなことを言いました。
今朝、夢を見たんだよ。
夢というか…
頭にふっと浮かんだんだ。
へっ!?
あの山道走るやつよね。
介護中の夫の口から信じられない単語が
飛び出しました。
元気だった頃でさえ出なかった言葉。
きれいな景色のところを走ったら
気持ちいいだろうなって思ったんだ。
うん。
そりゃそうだ。
でもずっと運動してないよね、汗
もう若くないし要介護2なんだけど。。。
心の中でこんなことを思う私は
夫の完全復活を信じていないのか?
いやぁ、それにしてもこの単語を
引っ張り出してきた夫の頭に関心しました。
以前、奥多摩を二人で歩いたときに
横を走っていく人達がいたんです。
きっとその時のことを
思い出したんでしょうね。
2018/11
夫は学生時代に陸上をやっていたけど
長く運動から離れていて
今回の不調も運動不足が影響してるかも。
だから本人も運動しなきゃという
気持ちがあるんだろうな。
ちなみに脊柱管狭窄症になった人、
介護を受けていた人で回復して
走っている人がいるかどうか検索したら
結構いました。
でもそれまで運動していたり
年齢も若い人が多いです。
だから夫が走る日を今はイメージできません。
でも多摩を歩くことは可能な気がしてきました。
不思議なもんです。
昨日まで公園まで行けるかを心配してたのに。
夫の頭に浮かんできたことに
意味はないのかもしれません。
でもここから何がどう展開するか
わからないので書いておこうと
思いました。
少なくとも景色のいいところを
走っている自分を想像するだけでも
体が回復しそう。
治っている自分に意識が向くって
すごいことですよ。
夫の夢?の話で思うようにいかない毎日に
ちょっとだけ明るい光がさしました。
続いて今度は私の話です。
10日ほど前のこと。
寝る前にいつもの瞑想をしていたら
芝生の上のシャンパングラスの映像が
パッと頭に浮かびました。
あー、これ決行しよう!
まだ緊急事態宣言前だったので
さっそく可能な公園を探して
娘にも協力してもらいタクシーで
夫を連れ出しました。
頭に浮かんだとおりグラスを持参。
やっぱり紙コップより美味しい。
座っているのはお気に入りのステッキチェア。
疲れたら傘みたいに広げて
座れるステッキを見つけました。
↓
意外と軽いです
これで安心して椅子がないところにも
出かけられるようになりました。
公園でモグラ塚を発見
滞在時間一時間半のピクニック。
久しぶりの屋外で気持ちのいい
時間を過ごしました。
頭に浮かんだことを実行できたとき
とても嬉しいです。
自分からのメッセージだと思っているから。
特に今は「夫が回復するには?」と
問い続けているのでいろんなヒントが
やってきます。
そうそう。
「温泉に行ったらすごくよくなりそうな気がする」
という夫の言葉は今は聞いてあげられません。
でもその日はすぐにやってきそうです。
モヤモヤした日の過ごし方
脊柱管狭窄症の夫の介護中です。
前に比べるとずいぶん回復したけれど
いつもいつもスムーズというわけじゃ
ないんです。
回復のプロセスには波があって
一日一日状況が変わります。
目を見張るほど良くなるときもあれば
思うようにいかないどころか
まるで元にもどっているような
不安を感じる日もあります。
これを書いている日以外は
ほぼ停滞しているといっても
いいくらい。
私は人に聞かれない限り
こんなときの話をあまり書いたり
話したりしません。
それはイライラや不安、怒り、
悲しみなどの感情をわざわざ
再現したくないからだけど、
実はこういう味わいたくない
感情の日の方がはるかに多いわけだから
そこはちゃんと書いた方が
いいんじゃないかとふと思いました。
実はここ数日モヤモヤしていたんですよ。
一つは、夫の回復が停滞していたこと。
こんなときは、あれがよくなかったのか?
と原因をあれこれ考え始めて
目の前の状況を「悪いこと」として
見ている自分に気がつきます。
ふだんは「幸運は不幸の顔してやってくる」
なんて人に言っているのにおかしいでしょ。
やっぱり見かけに騙されがちな私です。
もう一つのモヤモヤは、目標だった
公募展の締め切りが昨日だったこと。
タイトルと主人公が頭に浮かんでいたけど
結局今回は無理しない選択をしたので
また別の機会にチャレンジすることに。
今はがんばるときじゃないって
私の頭はわかっているんだけど
体が納得していなくてドヨ〜ン。
受容れるってなかなか難しいですね。
こんな気分が夫にも伝わるのか
「今日はお散歩やめとく」って。
ふー、なかなか思うようにいきません。
まぁお互い気持ちの波があるから
しょうがない。
こういうときは人のことはおいといて
自分の世話をしてあげるに限ります。
これは気分を変えるのにとても効果的。
気分が変わればすぐに元気になります。
昨日は私のパワースポット、図書館に
出かけました。
新しいチャレンジのために参考に
なりそうな本を数冊借りました。
ちゃんと自分のやりたいことのために
一歩を踏めたことがうれしかったです。
結局、目標を達成するとか、
結果を出すということよりも、
誰かのためじゃなく自分のために
コツコツやれていることが
私の喜びなんだと思いました。
この年齢になっても
こんな社会情勢でも
今は自分を優先できない時期でも
目標がある、やりたいことがある、
小さくても一歩を踏めているって
とても幸せなことですよね。
急がずゆっくり一歩ずつ
家族も巻きこみながら歩いていこう。
そんなことを思っていたら
夫がびっくりするようなことを言い出して
それを聞いて私のモヤモヤはすっかり
吹き飛んだのでした。
とっても面白い話なのでこれはまた次回に。
そして今日は久しぶりに用事があって
友人と公園で会いました。
銀杏の落花とモグラ塚
久しぶりにマスク越しの会話と
たくさんの緑に癒されて元気になりました。
森と泉に囲まれて♪〜私にもどる旅23
2019年の旅もいよいよ終盤です。
フォートウィリアムからバスで1時間弱。
グレンコー渓谷にやってきました。
この日はツァーガイドさんですら
「初めて経験した」というくらい
青空が広がるいいお天気でした。
これは幻? 現実?
まるで鏡のように湖面に映り込む山々や船。
風一つなく静かでクリアな水。
時間が止まったかのようです。
この美しい景色とは裏腹に、
グレンコーでは過去に住民のほとんどが
虐殺されるという悲しい出来事があり
「嘆きの谷」とも呼ばれています。
シーンと静かで神秘的。
ここで全てを見てきた山々や樹々、
風、精霊たちは、嘆き悲しむ魂たちを
今もなお癒し続けているようです。
氷河に削られた山々、湖、滝。
素晴らしい景観のこの渓谷は
映画「ブレイブハート」や「ハリーポッター」の
ロケ地としても有名です。
グレンコーから約1時間半、
ローモンド湖を散策しました。
神秘的な世界から現実にもどり
少しホッとします。
クルーズ船は眺めるだけ。
デュムゴインのスコッチウィスキー蒸留所。
お水が命のウィスキーづくり。
スコットランドのハイランド地方は
山々、森に囲まれお水がとても
豊富でピュアなんです。
当然お花もきれい。
これを書きながら
なぜか「ブルーシャトー」のメロディが
頭に浮かんできました。
森と泉に囲まれて♪
静かに眠る
ブルー、ブルーブルーシャトー♪
これよりも「とんかつ」や「ニンニク」が
くっついた歌詞の方が忘れられないけど。
余談でした、笑。
いよいよ旅の終わりはエジンバラ。
長かった心の旅も次回で終わります。